投稿日: 2023年12月13日 供花を辞退する際の注意点

供花を辞退する際の注意点お葬式に供えられるものと言えば「お花」と連想される方は多いでしょう。供花は故人様に対して感謝や哀悼の意を示すために贈られるものです。
しかし、家族葬では参列や香典とともに供花を辞退するケースもあります。供花を辞退する場合、辞退する旨を知らされた場合にはどのように対応すればよいのでしょうか。そこで今回は、家族葬における供花について紹介していきます。

供花とは

家族葬における供花とは、葬儀の際に故人様への感謝の気持ちやご遺族への哀悼の意味を込めて贈られるお花です。喪主やご遺族が用意しているケースもあります。
供花を辞退する場合も、供花を辞退する旨を知らされた場合も、供花に対して誤った知識を持っていては正しく判断が下せません。
ここでは供花の基本的な知識を紹介します。

供物(供花)の基本

供花は供物の一種として考えられます。供物は、仏教の五供(ごくう)と呼ばれる考え方が基本になっています。
五共とは「香」「灯明」「水」「飲食」「花」の五つのお供え物を指します。「香」はお線香や抹香、「灯明」はろうそく、「水」は清い水、「飲食」は炊き立てのご飯やお団子、普段私達が食べている食事、「花」は供花(供花)とよばれる、お花です。
一般的な供物は果物やラクガン、お菓子の詰め合わせ、供花が多いようですがその中でも供花はもっとも選ばれやすい供物と言えるでしょう。近年では各葬儀社で差別化を図るための新しい供物(供花)商品なども展開されているようです。

供花の種類

葬儀で故人に添えられる供花はいくつかの種類があります。葬儀会社によって取り扱っている供花にもさまざまなバリエーションがあります。
カタログにない花や色味でも、別料金で作ってもらえる場合もあるので葬儀社に相談してみましょう。

スタンド花(花輪)
祭壇の左右に飾られる供花で皆様のイメージしやすい供花で、造花や生花を織り交ぜて作ることもあります。弔事では白と黒の花輪が斎場の入り口に飾られ、葬儀斎場の中では白を基調とした明るい色が一般的です。

かご花
膝ほどの高さに盛られたお花を祭壇脇や経机の周りに飾ることもあります。枕花(まくらばな)と呼ばれる故人様の枕元に添えられた花を、そのまま葬儀会場に飾る場合もあります。

花束
白を基調とした花束が一般的です。
供花として注文されることは少ないのですが、棺の上に飾るように添えられます。

供花に使われる花

供花に使われる花は、白を基調としたものが基本ですが、宗派によって使われる花が違うこともあります。近年では家族葬など、故人の遺志や遺族の意思を反映させた葬儀が一般的になっているため、宗教的に問題がなければ、好きな花を供花として注文できるケースも増えてきています。

仏花(ぶっか)

仏花とは仏さまや仏壇に添えるお花で、仏式で葬儀が行われる場合は仏花に適しているお花から選ばれます。日持ちがよく、棘のない、香りが強くない花が良いとされています。
枯れている花は死や殺生を連想させるため、ドライフラワーは仏花には適さないといわれています。一般的には菊、カーネーション、スターチス、ユリ、蘭、トルコキキョウなどが使われます。

仏教以外の場合

正確には仏教の中にも、花を飾らないという宗派もありますが、基本的には仏式で葬儀をする場合には問題ありません。
キリスト教であれば、菊を使用しないのが一般的ですが、決まりがあるわけではありません。白を基調としたユリや胡蝶蘭などが供花として飾られています。

供花を辞退したい場合

地域によっては、供花を送るのが一般的です。供花を送るかどうかは、故人の遺志や遺族の意思によっても異なります。供花を辞退する場合は、その旨を事前に伝えるようにしましょう。

供花を辞退するときに失礼のない伝え方を選ぶ

供花を辞退するときには、以下のような伝え方をするとよいでしょう。

  • 故人の遺志によることを伝える
  • ご遺族の負担を減らすことを伝える
  • 別の形で弔意を表すことを伝える

具体的には、以下の例文のように伝えることができます。

  • 「故人の遺志により、供花は辞退させていただきます。」
  • 「ご遺族の負担を減らすため、供花は辞退させていただきます。」
  • 「ご遺族に直接弔意を伝えたいため、供花は辞退させていただきます。」

また、訃報の知らせや葬儀の案内状に、供花を辞退する旨を記載しておくと、より確実に伝わります。

なお、供花を辞退する際には、以下のような伝え方は避けましょう。

  • 「供花は要りません。」
  • 「供花は不要です。」

これらの表現は、相手を不快にさせる可能性があります。

葬儀社に辞退する旨を伝える

また、供花を辞退する場合は、葬儀社にも辞退する旨を伝えましょう。葬儀社に供花の注文が入った場合、供花を送ってしまうことがあります。葬儀社に辞退する旨を伝えることで供花を送らないようにすることができます。

このように、供花を辞退する際には、故人の遺志や遺族の意思を尊重し、丁寧な言葉遣いで伝えることが大切です。