最終更新日: 2023年11月13日 近年の葬儀事情と実態

近年では高齢化によりお亡くなりになられた方の社会的な繋がりが減り薄れたことなどから葬儀規模が小さくなってきています。
平均年齢が男性でも80を超えています、60歳定年から20年以上経過して入れば会社という人のつながりも少なくなるのは当然です。特に首都圏では転入超過の状態が続いていますが、昭和の頃からいわゆるベッドタウンと言われるところは地方などから転居してきた家族が多い事から、近所付き合いといったものが希薄で町内会といったものも減少傾向にあります。

近年の葬儀事情と実態これらのことから葬儀を行う際も以前のような規模の大きなものではなく、身内だけの「家族葬」で充分ということにもなります。
葬儀社としても家族葬専用のホールを設け、経費の削減に努め家族葬の需要の高まりに対応していますが、仏式が一般的な葬儀のかたちではありましたが宗教に拘らない方・ご家族の増加から宗教を絡めない=その分の費用がかからない、宗教者を呼ばないとなると告別式も行わない火葬式や直葬で足りるということにもなります。

葬儀に関連する葬儀社の原価は棺や骨壺など物品でおよそ3万円程度で、後は人件費が多くを占めます。会食に返礼品や香典返し等はオプションでのものになりますので、家族葬程度であれば利益率7割程という「うまい商売」で、そこには宗教絡みという聖域的なものの存在や、葬儀の内実など一般人には知る由もないからです。
それでもこの「聖域」にも価格破壊の波は押し寄せていて、一つは利益率の高い業種に多くの方の名簿を持つ企業が進出するなど競合性が高くなったこと、それと寺院の檀家になる方の減少や戒名をつける方の減少にみられる宗教に絡まない葬儀やお墓造りにより「聖域」とされていた部分へのニーズが減っていることも一因でしょう。
また、コロナ禍により死後のことより生きている間の事にお金を使うという価値観の変化も見られ、先見性のある葬儀社は薄利多売ではないですが仕組みを整え価格を下げても企業として成り立つ様な努力をしています。

だから葬儀費用をかけたくないとお考えの方は、そのような企業努力により価格を下げている葬儀社を探すことが肝要となります。
ここで注意しなければいけないのは、表示価格に騙されないことです。安価な葬儀費用を表示していても、見積もりを依頼するとオプション以外でも様々なものがついて表示価格をはるかに上回る費用となることが少なくありません。
特に緊急の際はじっくり比較検討もできませんが、内容・費用についてはしっかり確認をすることで費用を抑え納得の行くお送りができるようになります。