投稿日: 2026年01月07日 法要のマナーと習慣:お供物は持って帰ってもいいの?
法要のお供物はどうする?持ち帰っても良いのか迷ったときの考え方
法要に参列した際、祭壇や霊前に美しく並べられたお供物を目にして、
「これらはこの後どうなるのだろう」
「持ち帰ってよいものなのだろうか」
と、ふと疑問に感じた経験はないでしょうか。
特に、お菓子や果物など、故人様への想いが込められた品々については、扱いを誤って失礼に当たらないか、不安になる方も少なくありません。
この記事では、法要におけるお供物の意味と、法要後の一般的な取り扱い、参列者・施主それぞれのマナーについて、分かりやすく解説します。
そもそも法要における「お供物」とは何か
法要のお供物とは、故人様やご先祖様に対して、感謝と供養の心を形にして捧げる品物です。
単なる「差し入れ」や「贈答品」ではなく、仏教的な意味を持つ重要な供養の一部とされています。
お供物の意味
お供物には、以下のような意味合いがあります。
仏様・故人様に「召し上がっていただく」ため
故人の霊を慰め、冥福を祈るため
その功徳を、参列者全員で分かち合うため
つまり、お供物は供える行為そのものが供養であり、その後の扱いまで含めて法要の一環なのです。
五供(ごくう)が基本
仏教では、供養の基本として「五供(ごくう)」が知られています。
香(線香)
花(生花)
灯明(ろうそく)
浄水(水やお茶)
飲食(ご飯、お菓子、果物など)
法要の際に祭壇に並ぶお供物は、これらの考え方に基づいて選ばれています。
参列者が持参するお供物
参列者が持参する品としては、次のようなものが一般的です。
故人様が生前好んでいたもの
日持ちするお菓子
果物や缶詰
現金(御仏前・御供物料)
いずれも、「供養の気持ちを託す」という点が最も重要です。
結論:法要後のお供物は持ち帰って問題ありません
結論から申し上げますと、法要後のお供物は、持ち帰って差し支えないのが一般的です。
むしろ、多くの地域や寺院では、法要を終えた後、施主(法要を主催した遺族)が参列者にお供物を分けて持ち帰ってもらうことが、自然な流れとされています。
このときのお供物は、**「お下がり」**と呼ばれます。
「お下がり」とは何か
「お下がり」とは、仏様や故人様にお供えした品を、その功徳(くどく)やお恵みを分けていただくという意味で受け取るものです。
単に「余ったものをもらう」という考え方ではありません。
仏様・故人様への供養が成就した証
その供養の功徳を、参列者全員で共有する行為
という、仏教的に非常に大切な意味を持っています。
特に食品の場合は、
「傷む前に皆で分けていただくこと自体が供養になる」
と考えられており、合理的かつ理にかなった習慣でもあります。
施主側の配慮:お下がりはどう渡すのが望ましいか
施主側は、参列者が気持ちよくお下がりを受け取れるよう、一定の配慮をするのが一般的です。
分け方の工夫
- 法要や会食の後、参列者一人ひとりに均等に分ける
- 最初から個包装されているお菓子が好まれる理由でもあります
持ち帰り用の袋の準備
- 参列者はすでに手荷物を持っていることが多いため
- 紙袋やビニール袋を用意しておくと親切です
注意が必要なケース
- 「親戚一同」などの名義で供えられたお供物
- 高額な果物籠など
これらは一旦施主が受け取り、後日あらためて分けることもあります。
地域や家庭の考え方によって対応は異なりますが、いずれも失礼には当たりません。
参列者側のマナー:お下がりを頂くときの心構え
参列者としても、いくつか意識しておきたいポイントがあります。
勝手に手を付けない
- お供物に関しては、必ず施主の指示を待ちます
- 自分から「これは持ち帰っていいですか」と先走らないのが無難です
感謝の気持ちを伝える
- 「ありがとうございます」
- 「恐れ入ります」
といった一言を添えて受け取るのが丁寧です。
持ち帰った後の扱い
- できるだけ早めに、家族で分けていただきましょう
- 「お下がり」は単なるお土産ではなく、供養の一部です
いただく行為そのものが、故人様を偲ぶ時間につながります。
まとめ:お供物の扱いで大切な考え方
基本原則
法要後のお供物は、「お下がり」として分け、持ち帰るのが一般的です。
持ち帰る意味
- 仏様・故人様の功徳を分かち合うため
- 供養を完了させるため
- 食品を無駄にしないため
施主の役割
- 分けやすく準備し
- 持ち帰りやすい配慮をすること
参列者の心構え
施主の案内に従い
感謝をもって受け取り
供養の一環としていただくこと
法要は、故人様を偲ぶだけでなく、残された人々が心を整え、縁を確かめ合う場でもあります。
お供物を通じて、故人様とのつながりや、参列者同士のご縁をあらためて感じていただければ幸いです。