投稿日: 2024年12月18日 合葬墓と個人墓 永代供養墓におけるその違い
お墓を選ぶ際、「永代供養墓」と「個人墓」では供養の形式や管理方法、後継者の有無で大きな違いがあります。それぞれの特徴を詳しく解説します。
1. 合葬墓(永代供養墓)とは
合葬墓(がっそうぼ)は、永代供養墓として知られる形式で、複数の遺骨を1か所にまとめて納め、霊園や寺院が管理・供養を行います。
特徴
- 遺骨を他の方と一緒に納骨遺骨を1つの墓に他の人々と一緒に納める形式です。個別区画がないため、後継者のいない方に適しています。
- 霊園や寺院が永代にわたり供養一定の管理料を支払えば、子孫や家族がいなくても霊園や寺院が供養を行います。
- 費用が比較的安価墓石や個別の土地代が不要なため、個人墓に比べて費用が抑えられます。
- 墓じまいの際の改葬先として適している既存の個人墓を維持するのが難しくなった場合、合葬墓は改葬先としても選ばれています。後継者の負担を軽減しつつ、永代供養を実現します。
デメリット
- 遺骨の取り出しが難しい合葬墓では、納骨後に遺骨を取り出せない場合が多いです。そのため、他の場所へ改葬や移動を希望する場合は慎重な検討が必要です。
- 個別供養を希望する場合は不向き遺骨が他の方と一緒に納骨されるため、個別での供養を望む方には適していません。
こんな人におすすめ
- 後継者がいない、またはお墓の継承を望まない方。
- 他の方と一緒に納骨されることに抵抗がない方。
- 費用を抑えたい方。
- 墓じまいを検討しており、安心して改葬できる場所を探している方。
2. 個人墓とその種類
個人墓には「永代供養付き」と「永代供養墓」の2種類があります。
永代供養付き
永代供養付き個人墓は、一定期間は個別に供養し、その後、合葬墓へ移される形式のお墓です。
- 個別供養の期間契約により、個別供養の期間は10年、20年、33年など、霊園や寺院ごとに異なります。期間終了後は合葬墓に改葬されます。
- 費用の特徴個別供養期間の管理費用が含まれるため、合葬墓よりも高額ですが、永続的な個別供養を求めない方に適した選択肢です。
- 後継者が不要合葬墓に改葬された後は、霊園や寺院が永代供養を続けるため、家族に負担がかかりません。
永代供養墓
永代供養墓(個人墓)は、永続的に個別供養を行う専用のお墓です。
- 他の遺骨と一緒にならない故人1人を埋葬するため、個別の区画が用意されます。他者と一緒に納骨されることはありません。
- 高額になりやすい費用墓地使用料などが必要となり、個人墓の中でも費用負担が最も高くなります。
3.選び方のポイント
お墓を選ぶ際、自分や家族の事情、供養に対する考え方を踏まえて選ぶことが大切です。
合葬墓が向いている方
- 家族や親族に管理や費用の負担をかけたくない。
- 後継者がいない、またはお墓を継承したくない。
- 費用を抑えたい。
- 他の方と一緒に納骨されることに抵抗がない。
- 墓じまいを考えており、改葬先を探している。
永代供養付きの個人墓が向いている方
- 生前や死後しばらくは個別供養を希望する。
- 一定期間が過ぎた後、合葬墓に改葬されても構わない。
- 家族にお墓の継承を望まないが、個人墓を持ちたい。
永代供養墓(個人墓)が向いている方
- 他の遺骨と一緒に納骨されることを避けたい。
- 永続的に個別供養を行いたい。
4. まとめ
**合葬墓(永代供養墓)**は、後継者がいなくても霊園や寺院が永代にわたり供養を行い、墓じまいの改葬先としても適したお墓です。ただし、一度納骨した遺骨を取り出せない場合が多い点に注意が必要です。
永代供養付き個人墓は、一定期間個別供養を行い、その後合葬墓に改葬される形式で、個別の供養と負担軽減のバランスが取れた選択肢です。
**永代供養墓(個人墓)**は、合葬とならなず永続的に個別供養を行える専用のお墓で、合葬を嫌う方や供養を行う家族や縁者いる方に向いています。
それぞれの供養形式の特徴を理解し、自分や故人に最も適したお墓を選びましょう。