投稿日: 2026年05月16日 お布施、キリスト教や神道の場合

キリスト教や神道の葬儀・法要に参列したり、あるいは自分が喪主(施主)として執り行うことになった際、多くの人が最初に迷うのが「お布施(おふせ)ってどうすればいいの?」という問題です。
結論から言うと、キリスト教や神道にも仏教の「お布施」に相当する謝礼は存在します。しかし、宗教によって意味合いが全く異なるため、袋の表書きに「お布施」と書くのはNGです。

今回は、キリスト教・神道におけるお布施の代わりとなる費用や、正しい表書きのルールについて分かりやすく解説します。

1. キリスト教の場合:神への感謝と教会への「献金」

キリスト教における謝礼は、神父や牧師といった神職の個人報酬ではなく、「神への感謝の捧げ物」、あるいは「教会への寄付」という位置づけになります。
カトリックとプロテスタントで少し表現が変わるため、事前にどちらの宗派かを確認しておくと安心です。

葬儀や追悼ミサ・記念集会での表書き
カトリック(神父)
「ミサ御礼」
「教会御礼」
「御礼」
プロテスタント(牧師)
「記念献金」
「教会献金」
「御礼」

【ココに注意!】オルガン奏者への謝礼は?キリスト教の式では、賛美歌や聖歌の伴奏のためにオルガン奏者や聖歌隊が奉仕して cultural くれることがあります。その場合は、教会への献金とは別に「御礼」や「奉仕御礼」、あるいは「御車代」として別封筒を用意して手渡すのが一般的です。

2. 神道の場合:神様へのお供え物としての「御祭祀料」

神道の葬儀(神葬祭)や、仏教の法要にあたる「霊祭(式年祭)」では、儀式を執り行ってくれた神職(斎主)へ謝礼を渡します。
これは祈祷の対価ではなく、「神聖な儀式を執り行ってくれたことへの感謝」と、「神様へのお供え物(奉納品)」という意味が込められています。

葬儀や霊祭(式年祭)での表書き
神職(斎主)へ
「御祭祀料(おんさいしりょう)」
「御初穂料(おはつほりりょう)」
「上(たてまつる)」

「御初穂料」は万能の表書き「お初穂(おはつほ)」とは、その年に初めて収穫された稲穂を神前に供えた歴史に由来します。神道において、神様への感謝を表す最もスタンダードな言葉であるため、弔事・慶事のどちらのシーンで使っても失礼になりません。
「書き方に迷ったら御初穂料」と覚えておくと便利です。

3. 全宗教で共通する「お車代」と「お膳料」

仏教の葬儀と同様に、キリスト教や神道でも、神職に会場まで足を運んでもらった場合や、式後の会食を辞退された場合には、メインの謝礼とは別に包みを用意します。

移動への感謝
「御車代(おくるまだい)」
会食を辞退された場合
「御膳料(おぜんりょう)」
※プロテスタントなど、より宗教色をなくしたい場合は「御礼」にまとめて包むこともあります。

まとめ:宗教ごとの「お布施」の違い

最後に、仏教の「お布施」や「法要」が、それぞれの宗教でどう呼ばれているかを振り返ってみましょう。

仏教の「お布施」
キリスト教:「御礼」「ミサ御礼」「記念献金」
神道:「御祭祀料」「御初穂料」
仏教の「法要」
キリスト教:「追悼ミサ(カトリック)」「記念集会(プロテスタント)」
神道:「霊祭(れいさい)」「式年祭(しきねんさい)」

それぞれの宗教観に合った正しい表書きを選ぶことで、遺族としての感謝の気持ちをしっかりと伝えることができます。いざという時のために、ぜひ参考にしてみてください。